原種の実生
農場にはSpecies Seedling Rowという名の「原種の実生」ばかりが植えてある列があります。原種の子供は固定されているといいますが、比べて見ると多少違うような気がします。確かに白色ばかりで、ほっそりとした花や葉は、確かに原種にかなり近いですが、大きめの花だったり、樹形が違ったり、実際には少しずつ違うように見えます。
*実生:繁殖法のひとつで、種を蒔いて素材を作ること。根張りがよくできるという利点もあるが、一方では実生変化のため性質が安定しないという傾向もある。プルメリアの場合、同じ花を育てたい場合は実生ではなくて『挿し木』(枝)で増やす。
同じように見える原種の実生ですが、とても強いジャスミンの香りがする木を見つけました。本当に香りが強くて、目をつむったら、プルメリアじゃなくて、ジャスミン(ピカケ)だと思うでしょう。
原種は特に興味のある題材ではないのですが、この強い香りを嗅いでいたら、何世代か後にSt. Germain(サンジェルマン=香りの特に強い白花品種)のような花ができるのでは?と想像しました。
原種の多くは暑く乾燥した場所に自生しています。乾燥に強い>>冬越し楽>>日本で育てやすい。という図式になって、日本で管理しやすい、香りの強い品種ができたら嬉しいです。
自然交配の種を採取して、植えてみようと思います。この農場の面白い所は「品種改良」の為の農場で、いろんな国から採取したプルメリアや園芸品種がバラバラに植えられています。
左が通常の種(Rubra)右が原種の実生の種。とても小さいです。
小さくて、軽くて、すぐに飛んでいってしまいそうです。
水を含ませてから植えてみることにしました。
ふっくらとして透明感が出て来たら、土に植えてみようと思います。
1代目は原産地から採取、現在2代目となる実生が農場にたくさん植えられています。3代目はその中から厳選したもの(香りが強いもの)を植えてみます。少しでも成長段階で違いが出てくると良いのですが。実験してみたいと思います。