品種紹介20
Aloha
今週の品種紹介です。
JL Mary Foster (JL メアリー フォスター)
ホノルルのフォスター植物園の元園長ポール・ワイシックは、メアリー・ロビンソン・フォスターにちなんだ花の名前をジムに依頼しました。彼女がハワイの人々に贈った最大の贈り物の 1 つは、1930年に世界の人々が楽しめる楽園を保存するために自分の財産を寄付したことです。現在、フォスター植物園には樹齢 150 年を超える木や、世界中からの熱帯コレクションが豊富に揃っています。
★アメリカは寄付をする機会が多いなと実感します。アメリカ人が美徳と感じている事の一つだと思います。最近お店で買い物をすると、$9.54だったら「6セントを寄付しますか?」と半端な数字を寄付する事を勧められたりします。ペットショップにドッグフードを買い行っても、会計時に動物の施設に寄付をするか聞かれますので、フォスターさんのようにはいきませんが、アメリカでは皆がちょこちょこと貢献する文化が出来上がっているような気がします。
JL Hawaiian Titanic(JL ハワイアン タイタニック)
とても美しい花です。中心は大きな朝陽のようなカラーです。花弁の中央は氷のようなホワイトで、縁にそって赤みがかったピンクの帯があります。甘い香りがあり、大きく枝分かれしながら生長します。花弁は重なりあっており、先端はやや尖っています。花の直径は12.5cmほどで、厚みがあります。
★花がとても大きくて迫力があります!
JL Lillian Chinn (JL リリアン チン)
ハワイ大学でリチャード・クライリー博士のもとで園芸学の大学院生だったテッド・チンは、ジムに、妻のためにプルメリアに名前を付けてもらうよう尋ねました。現在名前が付けられているハワイアン プルメリアの多くは、1960 年代後半にテッドによって開発されたものです。花は大きく、長期間 花が咲きます。
★去年テッド・チンさんが農場に遊びに来ると言っていたけれど、雨で延期したので来年にはぜひ会ってみたいです。
Lutica(ルティカ)
非常に厚く、貝殻のような幅広の花弁が重なり合っており、はっきりとしたゴールドで、8.5cmほどの花です。香りは格別で、摘んだ後も長く残ります。長く咲き続けるのが特徴です。
★別名:ベラ クルーズ ルティカ。これもベラ クルーズ ローズ同様、メキシコから持ち込まれた品種でしょうか。
Mardi Gras(マルディグラ)
テキサス原産で、700本の苗木からなるプレミアフラワーコレクションの1つです。花は、やわらかなオレンジがかったイエローとピンクがブレンドされた、パステルカラーです。甘く桃のような香りがあり、樹形はコンパクトです。
★美しい色合いと、花弁の先端が尖った形に特徴があります。
Mary Moragne (メアリー モラーニ)
クリーミーな淡いピンクの花弁は、片方の端が濃い色合いで、中心はオレンジ色、楕円形で適度に重なり合っています。花弁は厚く、直径10cmほど、スパイシーな甘い香りで、花持ちがとても良いです。
★メアリーさんもコロナ禍に逝去しました。とてもショックです。上品で小柄な女性で、文化財にも指定されている歴史ある邸宅を守りつつ、庭には家族の名前の付いたモラーニ種が植えてありました。邸宅のあるマノア地区は雨が多く、プルメリアを育てるにはちょっと不向きの場所で、調子が悪くなる度にジムさんが呼び出されて、庭師に予備の鉢植えを定期的に作って置くようにアドバイスしたりしていました。
この品種をメアリーに選んだのは、モラーニ種の中では樹形が小さめだからかな、と思ったりしました。
Moragne #27 (モラーニ #27 )
柑橘系の香りを持つ、10~12.5cmほどの大きな珍しいクリーム色の花です。
★家族の名前が付けられなかった、番号のままのモラーニ品種。モラーニさんの孫やひ孫の名前にして欲しいですね。
Moragne #93 (モラーニ #93)
ビル・モラーニの苗木の 1 つですが、彼は名前を付けていませんでした。 ジムは「名前はなかったが、お気に入りの木の 1 つだった」と記録しています。花は色とりどりのレインボーカラーで、花びらは重なり13cmをこえており、カールしています。香りは甘くマイルド。
★これは番号のままではもったいない美しい品種です。
Moragne Yellow (モラーニ イエロー)
10cmほどのカナリアイエローの花です。中心は明るいオレンジ色。裏にはピンクの帯があります。ビル・モラーニからジム・リトルに贈られた花です。
★カウアイ島にはビルさんが植えた名もなきモラーニ種があちこちに植えてあったそうです。まだ残っているのかな?
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あまり気温の変化はないけれど、ノースショアには大波が来て本格的な「冬の到来」を感じました。