原種のお勉強: Bahamiesis
外は雨だし、明日は10年に1度の台風だし。秋の夜長はちょっとややこしいプルメリアの『原種』についてお勉強しましょう。ちょっと分かりづらいので、私も深くは追求していない分野なのですが、花を見た時などはいい機会だと思って詳しく見たり、調べ直したりしています。
今日はこの原種、Bahamiesis(バハミエシス?発音が不明。)バハマ諸島原産の原種だと覚えておきましょう。バハマは西インド諸島にあります。プルメリアは西インド諸島原産の植物です。日本名、インドソケイという名前の由来でもあります。
Sp. Bahamiesis:バハマ諸島原産(SP.スピーシーズ=原種の略)
Plumeria Obutusa:オブツサ種の中に含まれるようです。という事は、BahamiesisはSubspecies(準原種)という事なのでしょうか?
樹形は結構小さめ。あまり背が高くならないコンパクト種ですね。
原種(準原種?)なので花色は白。あまり大きくないですが、キョウチクトウ科らしい花の形状をしています。プルメリアと言えば素敵な香りが一番の特徴ですが、原種には香りがありません。進化の過程であの素敵な香りを身につけてくれて本当にありがとう♪
葉っぱは細め。でも葉の色や厚みはObtusa(オブツサ)らしい特徴が出ています。
文献によるとプルメリアの分類は大きく分けて7つに分けられていますが、これもまだはっきりとしている訳ではありません。原段階までの研究によると分類と原産国はこんな感じ。
◎Plumeria Indora→コロンビア、ガイアナ(南アメリカ北東部)
◎Plumeria Pudica→コロンビア、ベネズエラ、マルティニーク(西インド諸島)
◎Plumeria Rubra→中央アメリカ
◎Plumeria Subsessilis→ヒスパニョーラ島(カリブ海の島)
◎Plumeria Obtusa→ バハマ諸島、キューバ、ユカタン半島(メキシコ)、ホンジュラス共和国(中央アメリカ中部)
◎Plumeria Filifolia→キューバ
◎Plumeria Alba→プエルトリコ、ヴァージン諸島(西インド諸島)
ようするに、中米とその近辺(西インド諸島)と南アメリカの上の方がプルメリアが生まれた場所です。
緑色の部分とその周辺の島がプルメリアの故郷。 |
改めてプルメリアの出身地は温暖で、日本より乾期と雨期がしっかり分かれていそうですね。
あっ、日本は台風だ。....思い出しちゃった。
小さい鉢は直接濡れない所に移動させておきましょう。大きな鉢は風が強くあたる場所を避け、どこかに縛りつけておくか、はじめから横に倒しておくのも良いです。
ちなみに、みなさんが育てているプルメリアはほぼ、Plumeria Rubra(ルーブラ種)です。園芸品種は全部これに含まれます。
【原種について】採取された場所に加え、種間交配の可否なども調べないといけません。本当はDNAを調べると良いのでしょうが、原種についてはハワイ大学のDr.リチャード・クリリー教授が研究を続けていますが、まだよく分かっていないそうです。原種だと言われているプルメリアがいくつかありますが、今後も原種として分類されているものが、準原種に振り分けられる事もあると思います。